【猫と読む】百田 尚樹「夏の騎士」【ちまのひとり言】

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雑記
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ご挨拶

こんにちは、こんばんは、ちまです。
暑いですね。暑すぎて冷たくて美味しいアイスばかり食べてしまいます。
今日お話しするのは、百田尚樹さんの「夏の騎士」です。

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あらすじ

小学六年生の夏。ぼくと健太、陽介は、勉強も運動もできない落ちこぼれ。だが『アーサー王の物語』に感動したぼくの発案で、三人で「騎士団」を結成。クラスメイトにからかわれながらも、憧れの美少女、有村由布子をレディとして忠誠を誓う。彼女を守るため、隣町で起きた女子小学生殺害事件の犯人探しを始めたが――。

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ひとり言

百田尚樹さんの「夏の騎士」を読みました。
この物語は、「勇気ーそれは人生を切り拓く剣だ。」という一文で始まります。読み終えた後、この一文の意味が心に響きました。
読書好きの主人公の宏志は、「アーサー王の物語」に影響され秘密基地を共有する友人の陽介と健太と共に、昭和最後の年の小学6年生の6月、騎士団を結成します。
宏志は、勉強も運動も苦手で、父譲りの臆病なことにコンプレックスを持っています。陽介は、勉強は出来ませんが、思いやりのある優しい少年です。母子家庭で生活保護を受けています。健太は、裕福な医者の子供ですが、塾に通ったものの成績が伸びず、吃音を患っています。彼らが、今までの自分の殻を破ろうと、勇気を持って物事に立ち向かう姿がとても爽やかに描かれています。
騎士団には、守るべきレディが必要なため、クラスのマドンナ的存在である有村由布子をレディに任命しますが、その後彼女には、裏の顔があることがわかります。クラスメイト達は騎士団のことを笑いものにしてからかい始め、その中でも、クラスの嫌われものの壬生紀子は、一番きついからかいの言葉を投げつけます。彼女の母親は精神を病み、そのことが原因で彼女は他者に対して強くならざるを得なっかたのです。先入観を持って人を判断すると、その人の本当の姿を見失ってしまうと思いました。
騎士団の活動目標は、隣町で起きた小学五年生の女子の殺人事件の犯人捜しをすることに決まります。宏志は、書店の店主、妖怪ババアと呼ばれる近所の老婆、新聞配達員の男の三人が怪しいと睨み、彼らは調査を始めますが、なかなか思うように調査は進みません。
そんな中、彼らは由布子から、中学受験を目指す生徒が受験する模擬試験を受けてはどうかという提案をされます。レディに頼まれて断れない彼らは、模試を受けることになります。
そうした中、文化祭の練習が始まりました。宏志のクラスの出し物は、王子と姫のダンスが大きな見せ場となる「眠れる森の美女」の劇です。クラスの女子の嫌がらせで、姫役には壬生が決まります。宏志はとっさに壬生を助けようと、王子役に立候補します。
文化祭の練習が始まる中、三人は壬生に勉強を教わることになります。壬生のお陰で彼らは勉強をする喜びを知り、勉強の成果も出始めます。彼らの勧めで、壬生も模試を受けることになります。彼らは壬生に助けられますが、壬生もまた彼らによって変わっていきます。
模試の結果は、壬生が一位、健太が六十二位いう四人それぞれに達成感を得ることの出来るものでした。そして健太は、その結果を聞いて突然、吃音が治ります。彼は自信を取り戻すことが出来て、今迄家族に対して抱いていたコンプレックスから解放されたのでしょう。
由布子の本当の姿に気づいた宏志は、騎士団の解散を告げます。突然の宣言に驚く陽介と健太に宏志は、騎士団がなくなっても三人の友情はなくならないと誓います。
文化祭の日、宏志と壬生は練習の甲斐もあり、完璧なダンスを披露します。そして、宏志と壬生の関係も徐々に親密さを増して行きます。
文化祭が終わった後、彼らは、壬生を秘密基地に招待します。宏志と壬生は、新聞配達の男と出会い、車で送ってもらうことになりますが、ある偶然の事実から、男が、二人の小学生の殺人事件の犯人であることに気づきます。車を飛び降りて、秘密基地に逃げ込みますが、男は秘密基地まで追いかけてきます。先に来ていた陽介と健太とともに四人は必死に抵抗しますが、男はナイフを持っていて太刀打ち出来ません。宏志が首を締められ、もうだめだと思った時、一人の男性が助けに来てくれました。妖怪ババアと呼ばれていた老婆の息子でした。初めて会った時、人相が悪くて乱暴な口を利く大男だったので、彼らが怖いと思っていた人でした。彼は、母親に頼まれて、秘密基地の補修をしてくれていたのです。
彼のお陰で四人は助かり、新聞配達の男も逮捕されました。そして、その夏彼らは「少年探偵団」としてちょっとした英雄になりました。
そしてそれから、31年が過ぎ令和となった現在、宏志は小説家に、健太は医者に、陽介は事故で右腕を失うというアクシデントにも挫折することなく税理士に、壬生は二人の子育てをしながら経産省の官僚として、それぞれ目標を持って仕事に励んでいます。そして、宏志の妻は壬生なのです。壬生の職業は意外でしたが、本当に良かったと嬉しくなりました。
本好きな宏志が自信を取り戻そうと結成した騎士団は、勉強や文化祭の練習、殺人事件の犯人捜しと目の前の出来事に対して、必死に取り組みベストを尽くしました。そして、そうしたひと夏の経験が、彼らに自信と勇気をもたらし、その後の人生を大きく変えたのです。
四十三歳になった宏志は「人生はベストを尽くせばいい。その結果に関しては何ら恥じることはないということを学んだのだ。恥じなければいけないのは、ベストを尽くさないことだ。そして自分に言い訳することだ。僕はあの夏、勇気を得ることが出来た」と語ります。
私もこの物語から、勇気をもらいました。

今日が幸せな一日でありますように。

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