【オリジナル作品】ちま「コタツの外#4」【オトメニア】

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オリジナルのお話
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ご挨拶

こんにちは、こんばんは、ちまです。
先日、タオルがカビてしまうというお話をしましたが、そもそもタオルがカビてしまう原因は入浴後に洗面台周りをタオルで拭いているからだったのです。
しかし洗面台は毎日掃除をしたいので、拭く前に流しをスポンジで磨くことにしました。
今まではピンクカビなどが発生していましたが、毎日スポンジで磨くことでカビも発生せずタオルがカビることもなくいい感じです。
もっと早く思いついてれば良かったです。
今日お話しするのは、オトメニアチャンネルオリジナルのお話「コタツの外」です。

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コタツの外4

慣れとは凄いもので、翌々日には平気でまたコタツに入れるようになっていた。
そしてあの日見たものが何だったのかが気になってコタツのヒーターに手を伸ばして触れてみたが、やはり手が貫通するということは起こらなかった。
それでもあの時見た誰かの手が忘れられなかった。
どう見ても大人の大きな手で、腕も太く自分ではないことを確信しているにもかかわらず、自由に自分の手として動かすことが出来たのが不気味でしかたがなかった。
それでも毎日コタツのヒーターを触っては夢だったのかと思う日々を繰り返すしかなかった。
繰り返すうちに冷静になっていき、ハマチのことを思い出した。
そしてハマチのこともこれが関係しているとしか思えなくなっていった。
そうこうしている内に母はコタツ布団を片付けてしまった。季節は春になっていた。
十分暖かい気温だったので僕を含め誰も文句を言わず受け入れていた。
僕は密かにこの時を楽しみにしていた。
コタツの中が良く見えるようになるからだ。
布団が無くなったコタツに仰向けで潜っていくと真ん中にヒーターがあり、よく見てみると思っていたより機械らしい武骨なデザインで単純にかっこいいと思った。
でもどんなに観察してもそれは普通の””物””で、手や上半身が通り抜けられる訳がなかった。
毎日目まぐるしく色んな事が起こる学校生活を送っていると、この出来事に固執している訳にもいかず、徐々に気持ちと記憶は風化していった。